ビットコインとクレジットカード

これまで、少額の国際決済にいちばん使いやすかったのは、クレジットカードです。すでに述べたように、クレジットカードそのものは通貨ではありません。預金決済の補助手段であり、金融機能を付加するものです。クレジットカードを使う国際決済は、銀行の預金ネットワークだけでは決済がむずかしいケースでも、金融の力を使って決済を成立させます。カネの流れとしては預金ネットワークを使って決済するのですが、クレジットカード会社の金融機能も使うところがポイントです。

クレジットカード会社がカネを貸し、まずは銀行にある口座にユーロを支払えば、話は簡単になります。しばらくして、銀行にある口座から円を引き落とします。その期聞はクレジットカード会社がカネを貸していることになります。銀行と銀行にある2つの預金口座を、通貨(預金)のやりとりではなく、まずは ”金融” で結びつけて、決済を完了させるのです。

じつは、ビットコインの登場を脅威と感じているはずの企業として、クレジットカード会社があります。少額の国際決済をビットコインが担うようになると、クレジットカード会社の金融ビジネスを侵害するからです。他方で、アメリカの大手民間銀行はさほど困らないでしょう。すでに述べたように、国際決済ネットワークの中心にいるという既得権は、少額の決済についていえば価値の高い既得権ではありません。銀行は「少額の国際決済についてはビットコインに任せてもいい」と考える可能性が高そうです。クレジットカードは、ビットコインとビジネス上のライバル関係にあります。

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